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2009年 07月 31日
先週の日曜(26日)に、講演に行ってきました。 その名も「発酵道」。 う~ん、 発酵もの(パン、チーズ、味噌、酒、漬物etc・・)大好き、 それを仕事として生業としている身としては、 この講演タイトルは、いやおうなく、飛びついてしまいます。 講演者は、330年余の歴史をもつ蔵元「寺田本家」代表、寺田啓佐さん。 女系の血筋でもある寺田家に婿養子に入って、30年余り。 日本酒離れが始まるピークを境に、経営建て直しに奔走するも、自ら病に倒れます。 これをるきっかけに、見事な転機を果たした方です。 場所は、総社にあるお寺、宝福寺。 これまた、りっぱで風情のあるお寺で、雨降る中、一層しっとりと緑を含んだ木々が、 お話に彩りを添えてくれました。 いや~、このお話、実に、よかった。 何がよかったかって、「発酵」を通じて、ここまで語れる人は、なかなかいない。 というか、この仕事を、謙虚にずっと見据えてきたからこそ、気付けたお話が、満載なのでした。 発酵のメカニズムの主人公、微生物たち。 宇宙からエネルギーを取り込む発酵の成り立ち。 単独でのさばることはない、自然の摂理に適った共存の仕方。 変化しているから腐らない、「発酵」というすごい奇跡。 愛を持ってみられるかが、「発酵」の鍵。 偉大な大きな存在に感謝する。 これらは、なんら特別な話をしているわけではなく、 私たちの身近に行われていること。 そして、我々が学ぶことは、実に多いのです。 これらのことを、なんて哲学的に、宗教的に、人間らしく、生活くさく、 それを実践されている寺田本家の杜氏さんたちに、 なんとも感動したのでした。 経営学についても、「四方良し」という考えがあって、 「自分よし、相手よし、世間よし、神(良心)よし」を心がけているそう。 そして、何よりも、「楽しく」すること。 「楽しく」することは、自然の道理に従って行動することに繋がること。 機械を使わず、「人の手」で、微生物と響きあう場のエネルギーをつくる。 時計には頼らず、酒屋唄で、時間という空間をはかる。 唄を唄うことによって、波動が生まれ、微生物たちが共鳴し、 杜氏たちの「和」ができる。 こうして、先人たちの酒造りの感覚が蘇ってくるのです。 こうした酒造りをしているところは、今では、滅多にありません。 日本酒が衰退していった背景には、様々な事情があるのですが、 こういった手仕事が、少なくなっていったことは、ほんとうに憂うべきことです。 私たちの手仕事とは、自然と共存する、そんな仕事。 発酵という奥深い世界を、また一段と深めた一日でした。 翌日には、寺田さん夫妻が、マーケットに足を運んでくださって、 キッチンに入っていただき、しっかり発酵の神様を落として帰っていただきました。 目には見えない「発酵」の世界。 これで、マーケットのパンも、一層おいしくなるに違いない・・。 発酵の神様、居てはります。 ほんまやで~。(何故か関西風・・)
by nii-yan
| 2009-07-31 21:12
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